臍ヘルニアの嵌頓(カントン)
臍ヘルニアとは、私たち獣医師が日常的に手術にて整復する、 一般的に言う生まれつきの「出べそ」のことです。 通常はへその部分の穴からお腹の中の脂肪が脱出し、皮下でぽこっとした腫瘤を形成します。押すと脂肪がお腹の中に入って行くのですが、また脱出します。放っておくとトラブルが起こ...
子宮蓄膿症 その2
未避妊のワンちゃん猫ちゃんが発症しやすい病気の一つに子宮蓄膿症があります。 以前もこのブログで話題にしました。(※過去のブログ記事はこちら) この病気は発生頻度が高く、かつ適切に治療しないと命を落とす非常に怖い病気です。合併症がおこることもあり、とにかく早期の治療が必要です...
難産
ゴールデンウィークは動物病院で最も忙しい時期です。 当院も初めてのゴールデンウィークでしたが、予防だけでなく様々な病気のワンちゃん猫ちゃんが来院されました。子宮蓄膿症、難産、眼出血、炎症性腸疾患、異物誤食などなど。 皆、調子を良くしてあげることができて、忙しいながらも獣医師...
乳歯遺残
私の息子の晃太朗にも可愛らしい乳歯が生えており、一人前にビスケットなどをカリッと食べています。 そこで今回は乳歯の話です。 ワンちゃんネコちゃんの乳歯は、通常は生後半年ほどで抜け落ち、永久歯に生え替わります。 しかし小型犬に多いのが、『乳歯遺残』です。...
臍ヘルニア
ヘルニアというと、どうしても腰のヘルニアを連想してしまいがちですが、 ヘルニアとは「体内の臓器などが本来あるべき場所から脱出・突出した状態」のことを言います。ですから、椎間板ヘルニア、臍ヘルニア、鼠径ヘルニア、横隔膜ヘルニア、腹壁ヘルニア、脳ヘルニア、などの多種のヘルニアが...
鼻涙管洗浄
涙やけを主訴に来院されるワンちゃん(特にトイプードルちゃん)は非常に多いです。 涙が多い理由としては、大まかに分けて2点あります。 ①眼が痛い ②涙がうまく排出されない ①の眼が痛い場合は眼に重大な問題が生じている可能性がありますので、眼球の診察が必要です。...
偽妊娠
ワンちゃんは偽妊娠をすることがあります。 排卵後、妊娠していなくても卵巣に黄体という組織がつくられ、妊娠しているような兆候が見られるのです。 主な兆候としては、乳腺の腫大、乳汁分泌、営巣行動、おもちゃを子犬のように可愛がる、などです。これはワンちゃんがその昔、群れを作って生...
手術に関して
動物医療センター とよた犬と猫の病院が昨年の9月に開院してから、早5ヶ月が経とうとしています。 たくさんの患者様に来院していただき、信頼して頂いた上で手術も多く依頼していただけるようになって来ました。避妊去勢手術だけでなく、腫瘍の切除や、子宮蓄膿症、腸切開や胃切開、下顎の切...
子宮蓄膿症
子宮蓄膿症とは、子宮の中で細菌が増殖し膿が溜まる病気で、未避妊の犬猫に非常に多く発症します。発情後1〜2ヶ月で発症しやすく、たくさん水を飲む、食欲が無い、元気がない、嘔吐や下痢などの様々な症状を引き起こします。治療が行われないと腹膜炎・子宮破裂・敗血症・DIC等へ進行し、命...
『オス猫のお話』
院長の北原です。 記念すべき第1回目のテーマは『オス猫のお話』をしたいと思います。 先日、NHKの猫の特集を見ました。オス猫がなぜ急にいなくなるかという話題です。 遺伝子の多様性を保つために、オス猫は生まれた地域から出て旅をし、新たな場所でボス猫と戦い、そして交配し自分の遺...