メス猫の尿道閉塞
こんにちは。
院長の北原です。
今回は尿道閉塞のメス猫ちゃんの症例紹介です。
尿道閉塞はオスが多いです。理由はオスの方が尿道が細くて長いので詰まりやすいのです。しかし稀にメスの猫ちゃんもオシッコが出なくなって来院されます。
このメス猫ちゃんは尿が出なくて他院を受診しましたが、その病院では治療できないと言われてしまったということで、当院に初診で来院されました。
レントゲンを撮ってみると、膀胱と尿道に多数の結石が認められ、特に尿道の大きな結石が閉塞の原因と考えられました。
すぐに尿道カテーテルにて解除を試みましたが、結石が大きくフラッシュしても膀胱まで押し戻すことがなかなか出来ませんでした。そこで直腸に指を入れて、直腸越しに尿道に閉塞した結石を触知し、そのまま用手にて膀胱まで押し戻して閉塞を解除しました。
また、数日尿が出なかったことで腎不全にもなっていました。
入院下で尿道カテーテルにて導尿をしながら静脈内点滴をして腎数値を下げ、その翌日に手術にて全ての結石を取り除きました。
現在、術後3ヶ月経過しますが、結石を予防するフードを継続していただきながら、とても元気に過ごしていただいております。
尿が出ない状態は命に関わります。排尿のトラブルは早めに動物病院にて適切な診断と治療を受けてください。
動物医療センター とよた犬と猫の病院
院長 北原康大
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