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歯肉粘膜フラップ

こんにちは!

院長の北原です。

当院では、歯科処置も数多く行っています。当院で行う歯科処置は、歯石除去や抜歯が中心です。動物の歯科処置は必ず全身麻酔が必要になります。


私が歯医者で自分の親知らずを抜いてもらった時は、抜いた穴はそのまましばらく開いたままで良いとのことで、ご飯粒がよくそこに入り込んでいた記憶があります。

しかし動物では特に犬歯の歯根が大きいため、抜歯をすると大きく穴が空いてしまい、口と鼻が繋がってしまう口腔鼻腔瘻となります。こうなってしまうと鼻腔の感染や誤嚥のリスクがありますので、穴は塞がないといけません。そのため、口腔粘膜で弁を形成し、穴を塞ぐ手術を行います。これを歯肉粘膜フラップといい、当院ではより強固なフラップを形成するためにダブルフラップ法というものを行なっています。



このワンちゃんは重度の歯周病により、常に慢性的な鼻炎症状を呈していました。

術中の写真です。

歯周病により、上顎犬歯の歯肉の退行を認めます。(その他の歯は歯石除去済みです)



犬歯の抜歯を行ったところ。

大きく穴が開き、鼻腔粘膜が見えています。



手術終了。粘膜フラップを作成し、瘻管を塞いだところ。



術後2週間の写真。フラップは問題なく生着しています。吸収糸は残っていますが、勝手に溶けて脱落するので抜糸の必要はありません。

術前の慢性鼻炎症状も軽快し、よく食べられるようになり体重も増えていました。



当院に歯科処置を希望される高齢初診の患者様も最近は増えてきています。

お悩みの症状がありましたら、一度ご来院くださいね。


動物医療センター とよた犬と猫の病院

院長 北原康大

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