アカラス症(ニキビダニ)
アカラス症とはアカラス(ニキビダニ)が皮膚の中で過剰に増殖をする事で引き起こされる皮膚炎です。
脱毛、フケ、赤み、痒みなどを引き起こします。
ニキビダニはすごく小さいので、顕微鏡でないと観察できません。若齢で抵抗力が十分でない場合や、高齢で免疫を低下させるような基礎疾患がある場合によく発症します。
今回のワンちゃんも、生後3ヶ月齢の抵抗力がまだ弱いワンちゃんでした。
右肩に局所性の脱毛と赤みが見られました。
診断は抜毛検査で行いました。
これは患部の毛をピンセットで抜き、その毛根部を顕微鏡で観察するというものです。
動画ではニキビダニが動いている様子が良くわかると思います。
治療方法は、ニキビダニを退治するための駆虫薬の投与です。
いろいろな薬が使用されますが、最近は非常に効果の高い薬が新登場しています。また、二次感染を防ぐために抗生剤の投与や消毒を行います。また高齢の場合は基礎疾患も探します。
ちなみに、人にもニキビダニが寄生していることが多いです。顔ダニと呼ばれ顔面の毛穴に普段から住んでいます。通常はあまり悪さをせず、何も症状はありません。また、人と犬のニキビダニは型が違いますので、お互いに感染ることはありません。
動物医療センター とよた犬と猫の病院
院長
北原 康大