マンソン裂頭条虫
こんにちは。院長の北原です。
GW中はとても多くの患者様にご来院いただき、診療が大変混雑をしました。
そんな中で患者様・動物達・スタッフの健康を守るため、いわゆる3密を防ぐべく、スタッフ一同で様々な工夫を行い診察を行なっています。お車でお待ちいただけるようにポケベルも用意しておりますので、ぜひご利用ください。
患者様に聞かれれることが多くなった診察の混雑状況ですが、平日AMおよび土日祝は、診察が大変混雑します。平日PMが比較的待ち時間少なくお呼びできるかと思います。
当院は年中無休で診療を行なっておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、暖かくなってきて、寄生虫の感染が増えてきました。
本日だけでも、マダニ寄生の子が何頭か来院されています。
そこで今回は、寄生虫の1つである「条虫」の話をしたいと思います。
条虫とはいわゆる「サナダムシ」で、なかでもマンソン裂頭条虫は最大2mにも達する大型の条虫です。人獣共通感染症であり、人にも寄生する可能性があります。
幼虫が第一中間宿主のケンミジンコに寄生し、それを食べた第二中間宿主のヘビ・カエルなどに寄生します。そして終宿主である猫ちゃんがそれら獲物を捕らえて食べることで寄生が成立します。つまり、外に遊びに出る猫ちゃんは感染するリスクがあるのです。
先日、当院にも猫ちゃんのお尻から寄生虫が出てきたと言うことで診察させていただく機会がありました。寄生虫は明らかな条虫の形態でしたが、これを顕微鏡で観察することで特徴的な虫卵を確認し、マンソン裂頭条虫と診断しました。
治療はプラジカンテルと言う駆虫薬を、大量に投与することです。頑張って薬を飲んでくれたこの子も、無事に駆虫できました。
動物医療センター とよた犬と猫の病院
院長 北原 康大