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オーラルケア

oral care

犬も人間と同じように口の中を清潔に保つためにも毎日の歯磨きは必要です。

しかし、犬の歯磨きがきちんとできている飼い主さんは少なく、それが原因でさまざまなトラブルを引き起こすことも少なくありません。動物医療センター とよた犬と猫の病院におきましても、オーラルケアに関して、一人でも多くの飼い主様の不安を解消できるように日々努めております。歯やお口の病気は、気付かずに放置してしまうと他の部位にまで影響を及ぼす怖いものですが、毎日のデンタルケアにより防げるものです。
大切な家族と健康にずっと暮らしていくためにも日頃からケアをする習慣をつけてあげましょう。

Q.歯磨きって必要ですか?

かわいい幸せな犬

A. 愛犬の食生活にもよりますが、ウェットフード、ふやかしたドライフード、手作りフードを与えている場合は、食べかすなどが歯に付着しやすいため歯垢が歯石化します。そのまま放置しておくと歯周炎や歯周病になり、口臭が酷くなったり歯が抜けてしまったり、根尖膿瘍という頬の部分が腫れて穴が開いてしまう病気になることも。口腔内環境が悪いと細菌によって内臓疾患を引き起こすこともあるので、歯磨きは愛犬とのスキンシップを兼ねた病気の早期発見にも繋がるとても重要な事と言えます。

Q.歯磨きはいつから始めたら良いですか?

獣医で

A. 歯磨きは年齢関係なくいつからでも始められます。ただ、あまりに歯石がたくさんついていて既に歯肉炎・歯周病など起こしている場合は、歯みがきしても効果が薄いこと、歯肉に痛みがある可能性があるので、一度動物病院で口腔内チェックをしてもらい、場合によっては歯石除去を行なってから始める方が良いかもしれません。

Q.仔犬は歯磨きをしなくても良いですか?

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A. 仔犬の乳歯は永久歯に生え変わるため歯を磨いても結局抜けてしまうので実際は磨く必要はありませんが、仔犬の時期は習慣づけに最適な時期ですので「マズル(口周り)を触られること」と「歯ブラシを口に入れること」は慣れさせておく方が良いでしょう。

Q.デンタルガムをあげておけば歯磨きはしなくても良いですか?

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A. デンタルガムでは噛んだ歯にしか効果がないことと、歯周ポケットの中の歯垢をかき出せないのでやはり一番効果的なのは歯ブラシで磨くことです。

Q.歯磨きは1日何回やれば良いですか?

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A. 1日に1回で構いません。夜寝る前などの飼い主さんもワンちゃんも一番リラックスしている時間帯がオススメです。歯垢は3日で歯石に変わってしまいますので毎日が難しいようなら、デンタルガムを併用しながら、最低でも3日に1回は磨いてあげましょう。

Q.歯磨きのコツはありますか?

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A. 口腔内は濡れていますので乾いた歯ブラシで磨くと歯肉を痛めます。歯ブラシは必ず濡らした状態で磨いてあげましょう。歯ブラシには動物用の歯磨きペーストを付けて磨いてあげると味があるので嫌がりにくいです。

そして一番重要なことは、うまく出来たら必ずご褒美をあげること、最初は短時間で終わらせること、嫌がるのなら無理に押さえつけてやらないことです。「歯磨きは楽しいもの」と思わせることがコツです。

Q.歯磨きのやり方を教えてください

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A. いきなり歯ブラシをお口の中にいれてしまうと驚いて嫌になってしまいます。さらに押さえつけてやってしまうとますます逆効果です。歯磨きには必要な3つのステップがありますので、段階を踏んでゆっくり時間をかけて慣れさせていきましょう!

STEP1 口周り(マズル)を触られることに慣れさせる

まずは口周りを触れるようにならないと歯磨きはできません。マズルを触ったり押さえたりすることに抵抗をなくすようにしましょう。最初のうちは口周りを3秒触る、それができたら5秒10秒・・と徐々に長くしていきます。各工程で上手くできたら必ず「おりこう!」などの誉め言葉とご褒美をあげてください。ご褒美は細かくちぎる等をして量のあげすぎに気を付けてください。

① 手にご褒美を持ち、愛犬がご褒美に集中している間にもう片方の手で顔やマズルを触る。上手くできたらそのままご褒美をあげる。

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② 唇をめくる→ご褒美をあげる。

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※口周りを触ると嫌がる子には①を繰り返して、抵抗がなくなってきたら②へ進んでください。

※短頭種は唇を持ってめくることに慣れさせてください。

STEP2 指で歯や歯肉に触れられることに慣れさせる

指に歯磨きペーストを付けてやってみましょう。

マズルを押さえながら指をお口の中に入れて歯や歯肉にタッチする。→ご褒美をあげる。

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歯や歯肉をタッチしたまま横にスライドしてみる。→ご褒美をあげる

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STEP3 歯ブラシを使って歯を磨く

いよいよ歯ブラシを使ってみましょう。

お口を閉じてマズルを軽く押さえ、唇をめくりあげた状態で磨きます。歯石が付きやすい奥歯の臼歯犬歯をメインで磨きます。

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歯ブラシはえんぴつを持つような持ち方で、歯肉と歯の間を横にスライドさせて1本ずつ磨くようにして力を入れず優しく擦ります。

強くやってしまうと歯肉を痛めてしまいますので肩の力を抜いて磨きましょう。

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歯磨きの姿勢はワンちゃんと飼い主さんがやりやすいやり方であればどの姿勢でもよいです。小型犬は膝の上に乗せて磨いたり、中~大型犬であれば向き合うような形で磨くとやりやすいです。

① 歯ブラシに歯磨きペーストを付けて、小さくちぎったご褒美も用意する。(ペーストはブラシ全体に乗せるくらいの量で)

② 歯ブラシを犬歯と奥歯の2カ所に少し当てる。→ご褒美をあげる。

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③ 奥歯に歯ブラシを当てて犬歯に向かって磨いていく。→ご褒美をあげる。

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④ 嫌がらず出来そうなら前歯も磨く。→ご褒美をあげる。

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※歯の裏側を磨くのはよほど慣れた子でないと難しいです。また、歯の裏側は舌の摩擦で歯垢が取れて表面ほどは歯石が付きにくいので、歯磨きに慣れてきたらチャレンジしてみてください。

Q.もし歯みがきがうまくできない場合は?

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A. もし歯みがきがうまくできない場合は歯磨きペーストを歯根に塗り付けるだけでも歯垢の分解に効果的です。

そして、口周りを触ることをすごく嫌がる、怒って噛む、暴れてしまう子は絶対に無理にやらないでください。

歯磨きには向き不向きがあります。どうしても難しい子にはデンタルガムを代用してください。

当院でもデンタルガム、歯磨きペースト、歯ブラシ、飲み水にいれるだけで口臭予防が出来る各種デンタルグッズをご用意してありますのでお気軽にお問合せください。

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